京都芸術センター 北爪裕道『粒子の踊り』

会場の自動演奏装置作動テストの模様

「京都芸術センター2021年度事業報告書」の巻頭特集インタビューでこの企画ついてお話しています。https://www.kac.or.jp/31047/

客席後方から舞台まで曲線を描きながら会場の頭上を縦断する12本の金属パイプ、そして舞台中央に置かれた自動演奏ピアノ。
それらはいずれも演奏と光の装置が連動するよう仕込まれています。さらに、舞台奥に並べられた12個の電球装置が、あるときはそれらとシンクロしあるときは独立して光の「余韻」あるいは「残り香」のようにはたらきます。会場全体を音と光りが飛び回る、自動演奏装置ならではのスペクタクル型作品です。(撮影:守屋友樹)

【プリペアド自動演奏ピアノのためのインターリュード】(撮影:守屋友樹)

【Stipple & Shadow 〜ギターとライブエレクトロニクスのための】Guitar 猪居謙(撮影:守屋友樹)

【テオ・メリゴー(仏, Théo Mérigeau)作曲:Equivoque 】
自動演奏ピアノの中に4つのE-bowが置かれる静謐な曲。
そのおぼろげな音響と相まっていくつもの光の筋が消えたり浮き上がったりする。
2020年の「試演会」ではゆっくり動く2本のレーザー光線を使用したが、今回は別の方法を探った。(撮影:守屋友樹)

【Danse d’atomes 〜サクソフォンと立体電子音響のための】(撮影:守屋友樹)

【Danse d’atomes 〜サクソフォンと立体電子音響のための】(撮影:守屋友樹)

【グラデーション 〜無伴奏チェロのための】(撮影:守屋友樹)

12個の電球装置は、ある時は天井の金属パイプの演奏と呼応(アンサンブル)しながら発光する。
このシーンではチェロの演奏とともに、白熱球ならではのおぼろげな光の表情を見せつつ長い時間をかけて浮かび上がる。

自動演奏ピアノによる人間離れした演奏が繰り広げられる。
鍵盤上に設置されたミラーにより放射線状に照射される光のラインが演奏に合わせて動き回る。
東京藝大在学中の田村瞳実による自動演奏ピアノ作品も組み込まれた。

【人声スピーチ素材の様々な変容】
さまざまに加工された人の声が電子音響上で重なり合っていく。
そこへ自動演奏ピアノが、音響解析に基づいて生成されたリアルな人声イミテーション・パートを演奏して加わり、
さらには奏者たちが一人ずつ入場し、楽器演奏でそのイミテーションを弾いて加わっていく。(撮影:守屋友樹)

三色オペレーション (スペシャル四重奏版)
電子音響を伴わない器楽合奏。自動演奏ピアノと3人の奏者による「四重奏」。(撮影:守屋友樹)

オペレーションブース(奥から照明の十河陽平氏、北爪、技術協力の大久保雅基氏)

終演後(前列左::Vc. 加藤文枝、後列左より演出協力の桑折現、北爪、Guit. 猪居謙、前列右:Sax. 本堂誠 の各氏)(撮影:守屋友樹)

インスタレーション作品展示開始時 解説中(1)

インスタレーション作品展示開始時 解説中(2)