北爪 裕道
■プロフィール
幼少時よりピアノとソルフェージュを、次いで作曲理論、指揮法、コントラバスを学んだ後、東京芸術大学音楽学部作曲科に入学。並行して桐朋学園大学などで指揮を学ぶ。在学中より様々な音楽団体・個人から委嘱を受け作編曲活動を、また指揮者としてもアジア音楽祭をはじめ多くの演奏会に依頼を受け出演、特に20世紀以降の音楽上演や、国内外の作曲家の新作初演を多数手がけた。
2013年より、文化庁新進芸術家海外研修制度、ローム ミュージック ファンデーションなどから給費を受け約5年半の間パリに滞在。パリ国立高等音楽院作曲科第一・第二課程、および並行して在籍したIRCAM(フランス国立音響音楽研究所)の作曲・コンピュータ音楽課程をすべて首席で入学および修了。
これまでに作曲された作品は、ソロからオーケストラまでの器楽や声楽、電子音楽、インスタレーションなど多岐にわたり、独自の楽器制作やコンピュータ音楽、電子音響エンジニアリングも手がける。
その先鋭的な作品群は世界各地で高い評価を受け、文化庁芸術祭、「秋吉台の夏」現代音楽祭、キジアナ国際音楽祭(伊)、フランス全国電子音響音楽祭(仏)、CCMC音楽祭、瀬戸内国際芸術祭、マニフェスト音楽祭(仏)、ロワイヨモン音楽祭(仏)、ローム ミュージック フェスティバル、サントリーホール サマーフェスティバルなどの音楽祭や様々なコンサート・イベントにおいて、アンサンブル・アンテルコンタンポランやプロメテオ四重奏団をはじめ多くの名手や団体により上演されてきた。
2013年、作曲委嘱を受けたアンサンブル室町 文化庁芸術祭公演がサントリー財団 佐治敬三賞を受賞。2015年、フランス財団音楽賞を受賞。Meyer財団(2015,2017年)、Tarazzi財団(2017年)、ソシエテ・ジェネラル音楽メセナ財団(2018年)よりそれぞれプロジェクト助成を受ける。2019年、芥川也寸志サントリー音楽賞ノミネート。またこれまでに4度、出光音楽賞ノミネート。
パリ音楽院在学中より東京芸術大学などに講師として招聘され、2019年に帰国。東京芸術大学(作曲科および音楽環境創造科)、桐朋学園大学(作曲理論学科および附属音楽教室)、国立音楽大学(コンピュータ音楽専修および作曲専修)にて講師を務め、2022年度より北海道教育大学(音楽文化専攻 作曲コース)専任講師に着任。東京に加え、札幌にも拠点をおき活動を展開している。